プロフィール

ウィンズスコア公式HP

ウィンズスコア公式twitter

課題曲の中の3つの課題・2013(その5)

(※編注:本記事は櫛田先生のFacebookページに掲載された内容を、加筆・修正したものです。)

V. 流沙(広瀬 正憲)

 砂の描く模様や造形の変化を、音の色彩で表現する、という解り易い内容の楽曲です。自然の力によって、少しずつ変化して行く姿、ときおり風にさっと表情を変える、など、イメージを豊富に創りだすことも出来ます。変化し続ける姿を、音楽として描くと、終止を持たない、とりとめのないものに思われるかも知れませんが、音の色彩で描かれた、一つの音画を求める楽しさが、充分に得られる良い曲です。


(1)移り行く音色の変化の中に、旋律ラインの動きを、光の陰影のように、とらえて見ましょう

 冒頭の A.Sax.、A からの Oboe 、この旋律はパート・セクションの多彩な組み合わせ、さまざまなリズム・アクセント、この彩りの中に、歌われて行きます。この形で次々に現われる、砂の文様を繊細にとらえ、音の色彩を変換して行く表現を続けます。
 

(2)和声の機能を基に構築される音楽から解放された、感性で色付けされた音の世界に入ろう

 各部分は、構成された音列によって作られています。そこには、その音列が発する、色彩感があり、音色旋律を構成しています。ただ、音列は定められているものの、和声は偶発的なもので、いわゆる機能を果たすわけではありません。パート・セクションが作り出す、極めて繊細な音色を、どのような色彩で塗りつぶして行くか、バンドの持つ感性の鋭さ・深さにかかってくるわけです。


(3)ほとんど拍子感のないフレーズの連続を、どう構成して、表現して行くか

 各部分が、それぞれに拍子が与えられていますが、拍子感と云うよりは、フレーズ感としての拍子分けのように思います。冒頭にしても、2拍子といった拍子の設定でなく、フレーズの譜割りから来る拍子設定に見えます。E からの 8分の7(4+3)にしても、確かに旋律ライン・和声リズムは、そうとれるのですが、ベース・ラインが、別の拍子を刻んでいます。
 要するに、通常考えられる、音楽の拍子・リズムといった、ベース(和声進行も含めて)から離れ微妙な音色の流れを構成して行くことになります。

--------------------------------------------
【ウィンズスコア編集部より】
下のコメント欄(comments)にて、櫛田先生へのメッセージ・質問等を受け付けております。後日まとめて、先生にお返事していただきますので、疑問や悩みをぶつけて下さい!

課題曲の中の3つの課題・2013(その4)

(※編注:本記事は櫛田先生のFacebookページに掲載された内容を、加筆・修正したものです。)

IV. エンターテインメントマーチ(川北 栄樹)

 幸せ・楽しみあふれる、ストリート・パレード用のマーチでしょう。設定されたテンポを、少し落として、パレードに合った早さが、曲想の表現にも良いのではないでしょうか。この曲は、美しく流れる旋律が、構成の中心・主体となっています。旋律ラインをとって行く、パート・セクションの歌い方が、この曲の演奏表現の主体を作り出して行きます。フレーズを生かすのは、付点音符のある部分のレガートと、軽いスタッカート、といった一寸した部分の感性の細やかさで、このポップ感覚のマーチを、歌うことが出来ます。
 とは云っても、なかなかの曲者と云うか、余程考えて(コンクールと違ったら、手直しするのですが……)取り組まないと、なんとなくやってしまうと、不自然さが残って、グレードの低い演奏に評価されてしまいます。落とし穴だ !!


(1)適確なテンポ設定で、聴衆と一緒になって、乗って行ける楽しいマーチにしたいのですが
  
 全体にわたって、ベース・ライン(前打ち)と、Hrn.・Trb.の後打ちが、明確に設定されています。このリズム表現が、絶対的にこの曲の核になります。この2つのセクションのコンビネーションは、徹底的に創り上げて行きます。例えば、Aの2小節目から3小節目にかけてのベース・ライン1つ取り上げても、この不自然さを解消する手だては、なかなか難しいです。
 C の刻みも、不自然です。しかも、4拍子の中に、突如、2拍子が入ってくる、しかも、刻みは続いている。どうしましょう。
 Trio のリズムも、この速さのテンポでは、1拍目ウラからの4分音符の味(長さ)が出ないです。
幾多の困難を克服して、乗って行ける楽しいマーチに、導く指導者の腕と、バンドのセンスが、試されるのでしょうか。グレードの低いバンドは、より低く、それなりのバンドは、平凡な演奏に、なってしまう危険性大です。
 

(2)フレーズを大きく捉えて、広がりのある音楽にしよう あくまでも戸外の音楽です

 第1マーチでも、レガートとフレーズを混同することもなく、4小節・4小節のフレーズを、しつかり作って行きます。第2マーチも同様に、6小節・4小節のフレーズです。Trio 細かくフレーズが分けられているようですが、F 全体・G の全てを捉えた、空へ向かって広がって行く、胸を広げた大きなフレーズを試みて下さい。細かく分けられたフレーズを意識して、短く言葉を切ったようなフレーズは、絶対に避けましょう。


(3)各部分のオーケストレーションを意識して、色彩感のある輝きを作り出そう

 マーチを結んで行くブリッジの部分は、マーチの演奏では色彩感を持って、ドラマティックに仕上げたいですね。D は、その見せ場・聞かせどころです。D 後半の ファッと浮き上がる cresc. Trp.の輝き、前半のクライマックスです。Trio H でのブリッジにも、ドラマティックなオーケストレーションが待ち受けています。Trp.のオクターヴ・ユニゾン、木管群の 7連符からのトリル、Hrn.のグリッサンドなど、見せ場を持って、最後は、molto allargando から a tempo とこの格好良さ !!

--------------------------------------------
【ウィンズスコア編集部より】
下のコメント欄(comments)にて、櫛田先生へのメッセージ・質問等を受け付けております。後日まとめて、先生にお返事していただきますので、疑問や悩みをぶつけて下さい!

課題曲の中の3つの課題・2013(その3)

(※編注:本記事は櫛田先生のFacebookページに掲載された内容を、加筆・修正したものです。)

III. 復興への序曲「夢の明日に」(岩井 直溥)

 ミュージカルの序曲か、フィナーレを思わせる、ポップ感覚の楽しい曲です。「夢の明日に」という曲名が、この曲の主題を、大変上手く表していると思います。パート・セクションが、しっかりとした編成を持った、大きな編成のバンド向きの楽曲です。音程・音色ともに、演奏技術のレヴェルの高さが、求められます。簡単なアレンジメントのポップ感覚では、まず処理が出来ませんから、ポップ感覚だからといって、平易に取り組んではいけません。


(1)ポップ感覚の音型の奏法をしっかり把握して、フレーズそのものから、ポップ感覚を表現しよう

 ポップ感覚を表現するには、基調にしたビートに乗った、リズム感あふれる演奏が……、と云われます。確かに、リズム・セクションとベース・ラインの作り出すビートは、その骨格ではありますが、ポップ感覚を持った、フレーズ・音型の演奏法(約束事とも云える)による表現も、大変重要なことです。付点8分音符 + 16分音符 の表現・16分音符 + 8分音符 + 16分音符 のシンコペーションの表現、この2つが基本になります。付点音符が長め・マルカートで、シンコペーョン・ノートは、スタッカートして短く、と云ったことです。また、4分音符→8分音符→8分音符 のフレーズは、4分音符へのアタックは強くテヌートで、8分音符は、スタッカートでといったところでしょう。サウンドは、各楽器の特徴あるサウンドを、クラシックとは反対に、しっかりと前面に出します。


(2)コードのスタイル、テンション・ノートの確かな把握と表現で、完璧なポップ感覚を

 有り難いことに、コンデンスド・スコアに、コード・ネームが付けてありますから、コード進行を把握すること、コードのテンション・ノートを見つけ出すことは、そう難しことではありません。
 7th コードが多いので、そのスタイルとサウンドを、感覚としてしっかり把握していないと、旋律だけの音楽になってしまいます。7th コードの進行を、日常的にトレーニングの中に、組み込んでおく必要があります。例えば、冒頭の2小節目で、出てくる Db major7(9)→ C 7(#9)では、コード・ノートとはどの音で、テンション・ノートはどの音で、だれが演奏しているのか、といったことも理解した上で、練習を進めて行かなくては、ならないと思います。


(3)各部分の表現には、一つのシーンが写し出されたような、鮮明なイメージが欲しいです

 D の Piu mosso から a tempo そして、poco rit. の部分は、どんなシーンを用意しますか。Bb7(b9・13)のコードには、どんなポーズが待っているのでしようか。続く E のA.Sax.のソロは、どんな想いなのでしょうか。こうして見ると、この短い序曲には、このミュージカルの色々なシーンが満載です。

--------------------------------------------
【ウィンズスコア編集部より】
下のコメント欄(comments)にて、櫛田先生へのメッセージ・質問等を受け付けております。後日まとめて、先生にお返事していただきますので、疑問や悩みをぶつけて下さい!

課題曲の中の3つの課題・2013(その2)

(※編注:本記事は櫛田先生のFacebookページに掲載された内容を、加筆・修正したものです。)

II. 祝典行進曲「ライジング・サン」(白岩 優拓

 この曲は、形式・オーケストレーションともに、マーチの基本的なスタイルを持ちながら、なお新鮮な感覚のある、印象を与えてくれる行進曲です。逆に、その意味では普通にマーチというイメージから離れた、祝典曲と呼ぶ方が、良いかも知れません。


(1)通常の行進曲との違いを知って、個性ある曲想を創り上げよう

  
 冒頭、ファンファーレ(拍子感を超えた・なぜ rit. ?)があって、序奏(緊張感 !)があって、第1マーチと、すでに祝典曲の形を持っています。第1マーチですでに、旋律ラインの跳躍、代理コードを含めコード進行、対位旋律と、表現に多彩さと個性を要求される要素が、多く見られます。Trio の旋律ラインも、跳躍音程をうまく配置されて、フレーズの大きさが期待されます。ブリッジ Gへの半音転調の 想定外の動きが、新鮮さを感じます。


(2)自然な流れの中に、印象的な表現を上手く取り入れよう


 第1マーチの最初のフレーズ、G→Fの跳躍を含むレガート、この流れを印象的に表現しなければなりません。Trio の美しい旋律は、フレージングの取り方・表現の仕方で、楽曲の品格・品位が出来上がります。Score に記された、2+2+4 のフレージングを、設定しながらも、8小節の大きなフレーズが、創り出されるようにしましょう。自然に、大きく広がって行く、詩的なラインとでも云いましょうか。Picc. ・Xylo. の装飾も、dolce なんですね。ここでの dolce は、優しさ・柔らかさ・愛情の深さ、といった dolce です。


(3)パート・セクション間のバランスを、しっかりした意図を持って

 オーケストレーションが、多彩に組み合わされ、構成されたスコアになっています。第1マーチの繰り返し B にしても、加わったオクターブ上の旋律、対位旋律とのバランス、指揮者の創造センスが問われます。Trio の F の dolce の旋律・対位旋律に対する、Trb.の刻むリズムとハーモニーのニュアンス、I からのPicc.・Fl.・Glock.の微妙なバランス、Tamb.の音色などなど、細かくチェックすることが、一杯あります。

--------------------------------------------
【ウィンズスコア編集部より】
下のコメント欄(comments)にて、櫛田先生へのメッセージ・質問等を受け付けております。後日まとめて、先生にお返事していただきますので、疑問や悩みをぶつけて下さい!

課題曲の中の3つの課題・2013(その1)

(※編注:本記事は櫛田先生のFacebookページに掲載された内容を、加筆・修正したものです。)

 この季節、いずれのバンドも課題曲・自由曲も決まり、本格的にコンクール・モードに突入しているはず。そのため毎日の練習が、些か単調になることがあります。今ひとつ、と云いながらも、何となく曲になっている、と云う思い込みは怖いですね。
 ここはもう一度、真っ白なページを広げて、新しく書き込むつもりで明日を迎えることにすれば、良いのではないでしょうか。
 僕の上げた、それぞれの課題曲の中から3つの演奏表現ポイントを、もう一度見直してはいかがでしょうか。一つひとつのポイントを、しっかり固めることで、より自信に満ちた演奏が得られると思います。


I. 勇者のマズルカ(三澤 慶)

  この曲は、アグレッシブに捉えたとき、メンバーのモチベーションも上がり、バンドは生きてきます。特徴あるリズム・大きな跳躍音程など、ハードルは高いに違い有りませんが、逆にバンドの水準を示すには、格好の課題曲です。


(1)形式をしっかり把握して、その上で、ストーリー性を見出す
  
 前奏・「提示部」主題A・主題B・「中間部」・「再現部」主題B・主題A・コーダ の複合3部形式で作られています。
 提示される勇者の姿は、主題A(A〜C)で、その毅然とした律動感を、主題B(D〜F)では、品格のある優雅さを見せます。中間部(I〜L)は、アダージョ姫との出会いと愛のロマンスが情熱的に語り上げられます。次第に高まる胸の鼓動が、ボレロのリズムに乗って……。この設定は、些か安っぽいかな、とは思いますが、この曲の熱情を乗り切るには、こういった、ストーリー性が必要です。そうでないと、再現部での提示部と異なる表情が創り出せなくなります。再現部(M〜P)は、愛は実り、固く抱き合った、二人に人々の幸せの歓喜が、降り注がれて、ハッピィ・エンドとなるのでしょうが。


(2)スペイン色濃厚な、マズルカを如何に、料理しようか

 マズルカを基調にして、と作曲者がコメントしておられますから、マズルカとして、捉えて欲しいのです。ポーランドの伝統的な民族舞曲が、なぜ、スペインなのでしょうか。エライ先生も、「ウーム」で終わっておられます(バンドジャーナル)。ただ、民俗音楽というものは、人々によって、世代・地域を越えて、伝承されて行くものですから、このようなことがあっても、良いのかも知れません。
 マズルカらしい、21・22、37・38、41・42 小節に見られる、2拍・3拍の表現は、マズルカとしての(舞曲は2小節を1つの単位として捉えます)、強調した表現が必要なのでしょう。舞曲として、55・56、71・72 小節に表れる、ヘミオラも、格好よく流れに乗せなくてはいけません。
 僕は、生でマズルカを踊っている人々を見た事もないし、民俗音楽として、聞いた事も有りません。ショパンの様式化した、ピアノ曲しか知りませんので、「マズルカとは」といった、エラそうなことは、よう云いませんが、YouTubeでの「Polish Mazur」で、民俗音楽・宮廷音楽のマズルカの音と踊りが、沢山見ることの出来るサイトがありました。この大会の映像を、参考にして下さい。


 (3)スタミナ全開、エキサイティング・パフォーマンスを

 この楽曲の最もな特徴の一つは、吹奏楽としてのオーケストレーションが完成されていて、俗にいう「よく鳴ります」でしょう。演奏する側も、かなり興奮します。コンクールという、ミスが命取りになる演奏会では、エキサイティングでありながら、冷静な大人のフォーマンスが必要ですね。
 心身ともにそのスタミナが要求されます。確固たる体力があるのか、自分たちで答えを出しなさい。この曲を選んだのは、君たちなんだ !!

--------------------------------------------
【ウィンズスコア編集部より】
下のコメント欄(comments)にて、櫛田先生へのメッセージ・質問等を受け付けております。後日まとめて、先生にお返事していただきますので、疑問や悩みをぶつけて下さい!

ここが審査のポイント(その1)〜吹奏楽のための綺想曲「じゅげむ」〜

 今日は本格的な暑さを迎えましたね。
 
Q太郎(以下Q)「センセ、久しぶりでんな。元禄演奏法、面白かったです。失礼!(笑)」

「いつも僕は、“演奏する皆さんが色々考えて、面白いドラマを創ったら、エエんや”と言うときながら、あんなん書いてどうなんやろ。」

Q「それはそれ、でっしゃろ。なんぼセンセが云うても、俺は俺やという人もいるやろし。その辺が音楽の面白さ、云うもんでっしゃろ。それより、いよいよですなぁ。センセも審査やったはったさかい、課題曲のポイントを聞いとこか、という、厚かましーい……話でんね。」

「そんなん、僕の 課題曲の中の課題と実践 2012 を読んでくれたらエエやんか。」

Q「そやけど、そこをもうちょっと、ギュッと、お願いしますわ。」

「わかった、わかった。早よ云うたら、審査のポイントはどこや、ちゅうことやな。」

Q「そうですやんか。センセは審査の際、幾つかハードルを作ったはったそうですね。その辺が聞きたいんです。」

「そやな。全体的な印象で採点するのはアカン思うて、各曲5つ位のハードルを作ってたな。」

Q「そのハードルをクリアしているかって、聞いたはったんですな。」

「ヨッシャ。それやったらな。『吹奏楽のための綺想曲「じゅげむ」』から行こか。これは多いぞ。」

Q「なんせ、真ん中以外、ほとんどメロディとリズム・バッキングで行くんやから。すぐに曲の形が出来るんで、先生はじめ、皆んながすぐ安心出来るみたいで。中学校なんか多いようですわ。」

「そうは行かんよ。この曲のポリシーをしっかり生かさんとな。洒落た演奏ができるかな。まず、アタマ。このパーカッション・アンサンブルが、1番目のハードルや。」

Q「出囃子でんな。ドラムマーチと違いますわな。そやけど、みなバンバンやってますわ。」

「本物聞かんとしゃあないわな。次は、〔D〕の手前の4小節や。クレシェンドのかけかた、4分の2拍子の“チョウスケ”の締め方。」

Q「G♭の sffz の一発。」

「そして最後の E♭。これは、フェルマータ気味に入って、Tom-tom は、2拍半位で入って来ると、格好エエんやけどなぁ。」

Q「次のハードルは、〔E〕の手前ですな。」

「そうや。この曲は、次のステージの手前で、そのバンドの実力というか指導者の実力が出よるように作ってあるんやな。」

Q「〔E〕の3小節前から、拍振るのん止めてますけど。」

「そうやね。各フレーズにキューを出して行くか。」

Q「4つ目のハードルは、数少ない tutti の〔F〕ですね。」

「指揮者が、しっかりしたイメージをもってないとね。つまり、この曲のコンセプトをふまえて、バンドの音色でそれを示すとこやな。」

Q「センセは、まず表現したい音色に、最も必要なパートだけで演奏を作って、あと少しずつパートを加える、ということをやったはったですね。」

「そう、ここは足し算で作っていったな。全部でやっといて引き算、という手もあるけど、ここはやっぱり足し算やな。」

Q「次〔H〕の前も大変ですわ。」

「ここは、課題曲の中の課題で書いているように、コード感覚とコード進行の知識がないと、わけわからんようになるしね。ウラ・コードの知識、一寸は役にたったやろ。」

Q「Jazz やってるオカゲですわ。それで、最後の〔M〕ですか。センセは、ベースに2小節ずつ喋らせたはったですね。」

「うん、これが解り易いけどな。」

Q「有り難うございました。結局そうすると、この曲のポイントは、次の場面にどないに入るかが、ポイントちゅうことでっか。」

「そうや。それぞれのステージをどない描くかは、勿論大事なこと。されど、どう入るかはもっと重要や、といえるんやな、この曲では。ほんなら、これで。」

--------------------------------------------
【ウィンズスコア編集部より】
下のコメント欄(comments)にて、櫛田先生へのメッセージ・質問等を受け付けております。後日まとめて、先生にお返事していただきますので、疑問や悩みをぶつけて下さい!

保存版『元禄』演奏法(その3)

  いよいよクライマックスの第3部に入ります。イメージとしては、「祭り」と云うわけですが、単にお祭りの風景とか雰囲気の描写で終わってはいけません。神田祭にしても、浅草の三社祭にしても、青森のねぶたにしても、京都の祇園祭にしても、それぞれのスタイルを持っていますが、その祭りの根源には、自然・生活・人々の繋がりといったことへの、願いとか祈りといったことが存在します。その意味でこの部分は、祭りの風景以上の、自然への憧憬・町衆の力の結集といった、魂の叫びのようなものを表現したいものです。
 
【〔N〕〜】
 この第3部では、打楽器のアンサンブルが曲を支えます。大・中・小、音色も変化のある4種類の太鼓が準備出来ると良いですが。Bongo、締め太鼓、Snare Drum(snare off)、深胴の締め太鼓、Tom-tom、Conga、桶胴、Bass Drum(木のバチ使用)、和太鼓、Floor Tom など、小から大までこんな所でしょうか。これらを同時に、一斉に演奏するのではありません(そのようなことをすると、一遍に単調になってしまいます)。これらを上手く絡ませ合って打楽器アンサンブルを創り上げるのです。
 まずは、小・中で出ます。3小節目からのクレシェンドは、molto cresc. で全打楽器を呼び込んで、5小節目からの大フォルテに入ります。4小節目の4拍目で、「ヤッ!! 」のかけ声を。
 
【〔O〕〜】
 急激な fp で Brass セクションが入ります。木管群は、ff の強烈なトリルで迎えます。打楽器群は、〔O〕の1拍目ですぐに小打楽器を mf で残し、 他は p にします。Tam-tam は、本来の Tam-tam のバチを使用します。
 6小節目より、中・大打楽器は cresc.、8小節目で全体を ff 、12小節目で全体を mp に。
〔P〕の2小節前、大打楽器は1小節ずつ molto cresc. を2度繰り返す。このように、打楽器群を他の楽器群とは関係なく、アンサンブルして動かすのです。以降、全体を ff にしたり p にしたり、ある1種類だけ cresc. させたり、ある打楽器を休符にしたり、色々とバッキングさせます。要は、他の楽器群との劇的な絡みを創り出すと云うことです。なお、Timpani の打ち込みは、気合い充分に、劇的な空間を創ります。
 
【〔P〕〜】
 7・9 小節目の付点音符は長く伸ばさないで、鋭いアクセントで jazz っぽく。
 
【〔Q〕〜】
 打楽器群だけが p ですから、思い切った p にします。
 
【〔R〕〜】
 豊かな中低音の和音の上に、鋭い高音が乗るという華やかさです。1小節ずつ鮮明に表現しますが、各小節が切り離されてしまわないようにします。次の2拍3連まで、和声的な流れをしっかり作ります。打楽器群にチャッパ(又は当り鉦)が加わります。
〔P〕8小節目と10小節目の cresc. に対しては、打楽器群は p で待機しておいて、9・11小節目のアタマで、ff を打ち込みます。
 
【〔S〕〜】
〔T〕 へ向かって、5小節目から、Timpani の打ち込みは ff のままにしておき、他の tutti は、poco cresc. で進みます。
 
【〔T〕〜】
 さあいよいよ画面には、エンディング・クレジット(エンディング・ロール)が流れ、ドラマの余韻に浸る場面が来ます。Bass ラインは幾分スウィング感を持って、Clarinet のリズム・パターンは8分音符が短くならないようにしよう。
 旋律は、Alto Sax. がリードする、良き時代を懐かしむ、感傷的な雰囲気を表現します。6・8 小節といった大きいフレーズをとります。Score のアーティキュレーション・スラーとフレージングを混同しないようにして下さい。
 打楽器群は、音色をそれまでとガラッと変えて、中心になる「タンタタ・タンタタ」は響きの弱い、Snare Drum(snare off)で。1・4拍目ウラに打ち込みを持つ Bass Drum は、大き目のバチで軽く打ち込みます。間違っても、勢いよく強烈に打ち込んではいけません。Tam-tam はこの〔T〕から、木の長いバチ(1m 位の長バチ)を使用します。
 
【〔U〕〜】
 エンディング・クレジットに祭りのシーンが重なってきます。打楽器群は、祭りの編成・音色(〔R〕〜)に戻します。Bongo(締め太鼓)の2拍3連の打ち込みは、極めて効果的です。
 
【〔W〕〜】
 エンディングは力強く、速度を落とさないように、8分音符はしっかりマルカートで、短くスタッカートになってしまわないようにしよう。最後の sff へ向かって、最後7小節間は cresc. で広がりのある空間を創り上げて行きます。1小節ずつ細切れにならないように、各セクション・パート内でブレスの場所を案配しながら、大きなフレーズになるようにします。
 最後の sff は、 pesante で4分音符に余韻を持たせ豊かな響きを作ります。直前で一瞬「間(マ)」を取ります。この「ハッ!!」という感覚は、邦楽を色々聴いて、身に付けて下さい。これが上手く出来ないと、sff の後に、この和音をフェルマータで響かせて終る、といった終わりになってしまいます(これも悪くは無いですが……)。

 さて、全体通して如何でしょうか。作曲者として、演奏法を書きましたが、本来、演奏は演奏者が考える事で、「こうせい、ああせい」と作曲者が云うもんではありません。もしあるのなら、楽譜にチャンと書いておくべきです。解釈のしようが色々あるのなら、それこそが演奏者の権利で、思い切って発言すれば良いのです。音楽の発信者は、確かに作曲者ですし、その意味では作曲者は偉いのですが、さて、音楽として創り上げるのは、演奏者と聴衆の皆さんです。私は、皆さん方と音楽を創り上げて行くのが楽しくて、作曲しています。

 次回は、今年のコンクール課題曲に対して感じたことを書きます。なお、例年発信している「課題曲の中の課題」は、今年は「課題曲の中の課題と実践」という題で、Winds Scoreのホームページに掲載予定です。
 
 また、twitter を始めました。「くしだ てつのすけ」で呼び出して、フォローして下さい。


保存版『元禄』演奏法(その2)

【〔J〕〜】
 第2部・中間部に入ります。急・緩・急の構成の楽曲(吹奏楽の楽曲には、大変多く見られます)では、この中間部の感情表現が、そのバンドの感性のレヴェルを演出するこになると云えます。いわば勝負どころなのです。
〔J〕のアタマ2小節のフレーズですが、花びらが舞落ちる・風がそよと吹いてくる、そんな自然の動きの中に、優しい感性を入れてきます。アゴーギクとしては、アッチェレランドして、最後の2分音符でリタルランド、を繰り返します。
 4小節目の後半からの上方向へのフレーズは、リタルダンドして次のフレーズで in Tempo となります。Trumpet のフレーズ(今日の幸せ・人とのふれ合い・恋心などを思い出して……)は、3・4・3・4 と拍子が揺れます。ハイ、1・2・3 , ハイ1・2・3・4 なんて、拍を数えてはいけません。音符の長さ(これも数学的な長さではなく)を読み易いように、譜面に表したものです。フレーズごとに抑揚をつくりながら、流れるように進めて行きます。
 この中間部は全て、そんな感覚で表現して行きます。指揮者は、形にはまった図形を描くような指揮にならないように。
〔J〕から〔K〕〔L〕〔M〕 と通して、打楽器(鍵盤打楽器もふくめ)は色彩感を与える極めて重要な音です。Vibraphone は勿論のこと、Sus.Cymbal そして Claves の一音も絶対落ちてはいけません。用いる楽器そのものの音色と共に、センスのある演奏表現が要求されます。他のパートの奏者でも良いですから、音楽性の高い奏者を配置すべきです。
 
【〔K〕〜】
 心の中の色々な想い、人との心の繋がり、人への優しさ、といったことを情感を込めて演奏します。恵まれていないが、人とのふれ合いの中、そこにはいくらかの幸せがあるのです。空の星へ向かって話かけます。見上げてごらん 夜の星を といったところです。
〔K〕アタマの Horn は重要です。フレーズを二つに分けないように、大きなフレーズで採ります。広がって行く、という感覚です。もしどうしてもというときは、ブレスの位置を各奏者でずらし(カンニング・ブレス)、全体で繋がっているようにします。Euphonium は前に出てはいけません。

【〔L〕〜】
Bass ラインは引きずらないようにします(〔M〕〜も含め)。遅い Tempo ですが、リズム感は残します。付点4分音符・4分音符・2分音符全て、短く演奏します。3・4小節目の Alto Sax. からTenor Sax.(Euphonium)へは鮮明にカウンターします。フレーズ終わりの A-G-D には少しのクレシェンドを与えて。

【〔M〕〜】
〔M〕の2小節目のディミヌエンドはすばやく、3小節目で mp になっているように。3小節目から2小節ごとに、全体の音量を落として行き、中間部を終わります。とくに、終わりに向かって、バッキングの長い音符は、音程は完璧に、ブレスが続かない奏者(その奏者のグレードですから、仕方ありません)は、そこで演奏を終了し、下手に息継ぎをし直したりしないようにしましょう。

 さあ、いよいよクライマックスに向かって、第3部に入ります。それでは次回、クライマックスの構成の仕方を解説します。楽しみにしていて下さい。

保存版『元禄』演奏法(その1)

 いよいよコンクールの自由曲選びの季節が来たようですね。この時期、私の作品へのご質問が、仰山きます。作曲者のイメージとか、演奏のポイントなどです。演奏することは、自分達の表現を創造することですから、自分達の演奏を創り上げればよいのですが、やはり、何かヒントと云うか、創造のキッカケが必要かも知れません。そこで、思い切って書くことにしました。一番演奏回数の多い『元禄』について書きます。一つの参考にして下さい。

【冒頭〜】
 まずは冒頭の1小節目。この幕開けで聴衆の心をグッとつかまなければなりません。最低音の C音は、力強くしっかり音を保ちます。フェルマータのかかった他の音は、鋭い音色でクレシェンドします。充分にフェルマータがかかった段階で、Timpani と Bass Drum を打ち込みます。ただ単に、強く打ち込むのでなく、重々しく響かせて下さい。この打ち込みと同時に、全ての音を消します。そして、無の空間を作ります。この空間の中から、雲が湧き上がるような、次のフレーズに移ります。次々にはいるパートは、先行して入るパートの音をよく聞き、フレーズをしっかり繋げて、最高音までアッチェレランドしながら、音を広げて行きます。先行するパートは、次のパートが入ったあと、クレシェンドに入るというタイミングです。 4小節目の rit. は充分に効かせて、一度音を切って(空間を作って)fp のF音に入ります。

【Alto Saxophone Solo〜】
 さて、いよいよ次のポイント、Alto Sax. の Solo に入ります。まず、Clarinets、Horns のバッキングが先行します。その入りを聞いてから Solo を始めます。Solo のフレーズは、拍を感じさせず、長いフレーズとして、自由に自身の台詞として、語りかけます。装飾音のかかった 5音は揺れを感じさせます。また、細かくスラーのかかったフレーズの最後の音は丁寧に残します。Solo のウラには、Marimba + Vibraphone のフレーズを入れたり(※)、Wind Chime を効果的にかぶせます。続く Tutti は冒頭の幕開けと同じですが、冒頭ほど鋭さは押さえて、むしろ響きとして広がるように持ってきます。
 続く Cadenza は、箏かハープが一番良く、次に Piano、次に Harp と Marimba のユニゾン、次に Marimba だけ、といった演奏効果になります。この Cadenza は、初版の東芝版には入っていません(※)

【〔A〕〜】
 カメラ位置が空から江戸の町へ、すうっと降りて来ます。1小節づつのレガートを、優雅に落ち着きを持って表現します。Trumpet は Solo でなく、何本かで柔らかい音色になるようコントロールします、バッキングは、1小節ごとに思いを込めて、その思いは Clarinet、Saxophone、Euphonium がまとまっていることが重要です。〔B〕の直前の Vibraphone は、早くならないように、箏のように上品にアルページョします。

【〔B〕〜】
 Vibraphone の音が消えて、一瞬「間」をおいて、〔B〕へ入ります。ここは、元禄時代の江戸の町。賑あう人の波。武士・町人とも泰平の世に華やかな文化を飾り、時代を謳歌します。振り袖をかざし、きらびやかなファッションで、行き交う人の波を描きます。
〔B〕から〔J〕まで(ここが第1部です)、ラテン・リズムに乗って(Conga を使用して、Bass ラインは鮮明に)、和旋律が繰り広げられます。和旋律は、伝統の5音音階プラス1音の6音音階で出来ています。D-Es-G-A-B-Cです。4小節間、リズムを歯切れよく、Trumpet のテーマが入ると同時に mp にします。
 入れ替わって Trumpet が柔らかくクレシェンドしながら入って来ます。泰平の世ですから、きらびやかさはありますが、戦闘的にならないようにしましょう。バッキングは、単調にならないように、フレーズの切れ目にクレシェンドをいれます。

【〔C〕〜】
〔C〕は、4小節づつ、娘さん〜おじさん、そして〔D〕は 派手に着飾ったお侍(裕福な旗本達かな)といったイメージです。フレーズの継ぎ目に入るHarpは、Vibaphone で入れるとかなり効果的です(※)

【〔E〕〜】
〔E〕からは、第1部の後半、大勢の人が行き交う様子です。木管セクションの燥ぐ女の子たち・低音の大人たちとの対比を創り出すようにします。低音の2小節ごとのパターンは、最後のスラーのかかった8分音符に軽くクレシェンドを与えます。

【〔F〕〜】
 Horns の大道芸人が主人公です。Harp のバッキング(※)が効果的です。〔G〕〔H〕とどんどん賑やかさが増して行きます。

【〔I〕〜】
〔I〕の冒頭の Timpani と Tam-tam の一打ちで、陽が沈み始め、ようよう江戸の町は夕暮れが訪れます。

 それでは、この辺りで。次回は、〔J〕以降(第2部)の演奏法を。
 
(※:詳細は E-mail:mail.png までお問い合わせ下さい。)

2〜3月のお返事です。

>中学生さん
 まず、皆さんお馴染みの『元禄』そして『秀吉』『一休禅師』、以前からナガーク演奏されている『火の伝説』『斑鳩の空』、以上です。
 どの曲も、コンクールで何度となく演奏されています。成績は全国大会の金賞から地方大会の銅賞まで、まあ一杯あります。云うなれば、力次第ということかな。

>七夕さん
 小・中・高・大そして専門学校と教員をやってきましたので、教え子さんと会ったり、ブログを見つけて頂いたり、コンサートを聴きに来て頂いたり、ということが、ホンマ多いんです。有り難い限りです。よう先生になったことと、いまさら人生の喜びを感じています。ブログに声をかけて頂いて有り難う。
 私の病のことは、以前のブログを見て下さい。現状は、機嫌良く、作曲・編曲を日常としています。
 帽子が似合っていましたか?頭髪がディミニュエンドしていますので、ミュートしているんデース。(何のこっちゃ?)。
 七夕さんですから、1年に一度ですか。そう云わんと。機会があれば、皆さんとも一度お会いしたいです。合奏やりたいな。

>ユナさん
 すごく良いお話、有り難う。音楽をやる中で、大切なことを、2つ話してくれました。
 1つは、自分達のイメージを創り上げるということ、もう1つは、合奏する中で、人との繋がりを深めて行くことでしたね。ある楽曲を演奏しようと決めたとき、それは、きっと、あなた方が訴えたい何かが、その楽曲の中にあるのだと思います。
 人は、自分を表現したいと思っています。音楽家は音楽をする(楽曲を演奏する)ことで自分を表現しようとします。イメージを持つということは、その根源を作るということです。そして、イメージを大きな絵にして行く中で、一人ひとりが、自分を発揮して行き、仲間と一緒に大きなウネリのようなものを創り上げて行きます。それは、心の隅々までも、入りこんで来るのです。
 あなたは、そのような経験を肌で感じました。貴重なことです。今後の人生の中で、きっと生かされるでしょう。見事な《金賞》です。

>櫛田さんらぶ!!さん
 貴女の一言で、76歳のオジイサン、また元気が出ます。有り難う。皆さんのこんな支えで、作曲を続けられるのです。こんな自分の幸せを神に感謝しています。
 定期演奏会は『秀吉』ですか。壮大なドラマを出現させてみて下さい。大河ドラマの時代劇感覚ですが、皆さんだと、ラグビー、サッカーやアメフトの集団バトルのような、スポーツ感覚でも良いと思います。体をハッタ、爽快感を持ってチャレンジして下さい。
 一寸赴きは違いますが、これも力強い『一休禅師』がありますので、機会があればやって下さい。
 また、近々やる『星の王子さま』も、良いんじゃないかな。
 ではまた。バンドのみなさんによろしく。
(※編注:櫛田先生の新作『組曲「星の王子さま」〜語りと吹奏楽のために〜』は、2012年4月29日に京都で初演予定。)

>takaeさん
 上の七夕さんと同じように、こんなことが実に良くあるのです。先生をやっていたおかげで、街の中で美女から声をかけて頂くことです。76歳を忘れまして、心がポッとします。勿論、懐かしさ一杯です。30年以上前のことですが、良く覚えているものです。
 とくに、担任した生徒諸君は、まあその1年間は、親子みたいなものですから、ずうっと心に残っています。
 クラス編成は、担当する学年の教師が集まって決めます。生徒一人ひとりの成績とか、考え方とか、行動範囲とか、まあ、いろんなファクターで、組合わせて行くんです。ですから、ものすごく色々な条件をもった集団になるのです。担任は、それを担任として、束ねるわけですから、ものすごく広い世界感が要るのです。その中で、貴女にも接していたつもりです。
 ではまた、お会い出来るその日まで。

--------------------------------------------
【ウィンズスコア編集部より】
下のコメント欄(comments)にて、櫛田先生へのメッセージ・質問等を受け付けております。後日まとめて、先生にお返事していただきますので、疑問や悩みをぶつけて下さい!

| 1/7PAGES | >>