プロフィール

ウィンズスコア公式HP

ウィンズスコア公式twitter

コンクール雑感(その2)

(その1)はコチラ

Q太郎
(以下:Q)「ほなセンセ、いよいよ中身、つまりソフトに行きましょか。センセ、まず課題曲ですが。」

「そやな。コンクールやねんから、課題曲はものすごいもんでないとアカンねんや。どうものすごいかちゅうと、そのコンクールの目指す、つまり吹奏楽の現状から、この先を見据えた、どう云うたらエエかな、方向性と云うか、コンセプトと云うか、そんなもんが鮮明に見えてこんとアカンのや。」

「ただ、コンクールや云うて、勝った負けた、金や銀やちゅうてるだけではアカン、と云うことでっか。」

「そうや。部活ちゅうもんは、何ちゅうても学校教育の延長線にあるもんや。だから、音楽教育の延長線上になけりゃあアカンし、生徒指導の役割も果たしてなアカンのんや。」

「何やエライ方向に広がってしまいましたな。そんなこと、現場の先生方みんな解ったはりまっせ。そやから、センセはどない考えたはんね。」

「まず、中学生・高校生・大学生・社会人の年齢、つまり人の成長の過程に合った、内容・技術を持った音楽と向き合う、という考え方から、一昔前のように、各カテゴリーに合った課題曲がエエのんとちゃう?」

「音楽をずうっと人生のナガーイお友達……っと、考えるんですか。」

「そうや。まあ青春のひとときを音楽に賭ける、って云うのんもエエけどな。音楽が日常になってる欧米を見て来ると、人と音楽の深い縁を思い切り知らされてなぁ。」

「音楽文化が歴史とともに存在する。やっぱり、西欧は文化高いねんや。」

「次に、コンクールやから、課題曲がものすごいもんでないとアカン、とさっき云いましたな。演奏時間を12分として、課題曲は6分位で音楽の要素を充分持った、音楽性豊かな作品にしたいなぁ。勿論、大編成・小編成別(このカテゴリーについては、前回を見て下さい)に用意しますね。委嘱する作曲家も、国際色豊かに求めてみたいもんや。毎年幅広く、カテゴリーの違った音楽に出会うことは楽しいことやんか。」

「課題曲勝負となるんですね。」

「そら、コンクールやからな。それから、大編成の方は、編成が標準化してるさかい、課題曲もその編成で作曲されたもんでエエ。一方小編成、つまりウィンド・アンサンブルは、編成から個性を求めるんやから、例えばやな、ピアノ譜かコンデンス譜で出す、ちゅうのはどうや。」

「そらオモロイわ。自分達の編成に合わせて編曲するわけでんな。もう、ここから勝負が始まってんねんや。」

「かって、そんな課題曲あったん知っとるか。」

「そんなんよう知っとりますがな。センセの『雲コラ』でっしゃろがな。」(※編注:1994年度課題曲検惘世離灰蕁璽献紂

「そうや。あの時は全国大会でも 33のバンドが、それぞれ違った響きを創り出す、といったまあユニークというか。同じ課題曲やのにね。まさにコラージュやったなぁ。」

「それを小編成の部でやろうって、思たはんねんな。」

「そうや。そこから、また次の吹奏楽が見えて来るのんと違う?」

「演奏例なんて云うのも、もうイッパーイ出て来よるし、課題曲の中の課題なんかも、多くの音楽家が分析して、ケンケンガクガク。エエ勉強になりそうでんな。ほんで、自由曲はどないなります?」

「自分のバンドの特色を、もう一寸云うておきたい、ちゅう考えで付け足すと云う考えで、マーチとか組曲の中の1曲とか、バレエの1シーンとか、大きい曲の1部でもエエと思うよ。全国大会でのレパートリーを見てると、印象派以降の現代音楽的な曲が中心になって、中学生・高校生いや大学生にとっても、内容的にも技術的にも、いわゆる難曲が多いんやけど、これはこれでエエかも。内容や音楽の作りは、多分理解し難いと思うんやけど、感覚とかイメージで捉えることは出来るかもしれんしな。あと技術は、もうこれは訓練や。時間かけたらエエんや。」

「自由曲に取り上げられた曲が、レパートリーとして定着してるのんも多いですね。」

「それに、吹奏楽の多様性をまだまだ思わせる、『中国の不思議な役人』、『ダフニスとクロエ』、バルトークの『管弦楽のための協奏曲』の登場なんか、一昔は考えられんかったもんな。」

 コンクールの話を続けている内に、Q太郎も僕も、やっぱり愛している吹奏楽の未来を見つめて、熱くなって行きました。コンクールが一つの目標となって、切磋琢磨して、大きな音楽文化を作り上げ、日本の音楽が日常となって欲しい、と思っております。

 さて僕は、クラシックの中で、親しみ易い・皆さんが良く知っている、セミ・クラと云われている曲のアレンジを書き始めています。まずはブラームスの『ハンガリー舞曲』です。オーケストラの編曲とは違った、まさに「吹奏楽のための」を、強調したいんです。よろしく。

 さあ、次回はまた本職の音楽理論、コードのお話に戻ります。

--------------------------------------------
【ウィンズスコア編集部より】
下のコメント欄(comments)にて、櫛田先生へのメッセージ・質問等を受け付けております。後日まとめて、先生にお返事していただきますので、疑問や悩みをぶつけて下さい!


コメント
小編成には小編成の良さを、大編成には大編成の良さを。そこに、その団体ならではの個性が充分に発揮された演奏が理想的だし、やっぱり聴いてて面白いんでしょうねぇ。

それを考えると課題曲も、櫛田先生の雲のコラージュみたいな、バンドの個性を発揮できる曲、ですね。
数々の団体が次々と演奏されていく中で、「このバンドにしか無いものがある!」と審査員や聴衆に思わせることができたら、結果がどうあろうとしめたものです。

もっと視野を広げていくと、吹奏楽のオリジナル曲も、吹奏楽でしか出せない響きが求められるのでしょうね。「この曲、室内楽とかオーケストラでもあまり変わらないんじゃない?」、にならないような曲が理想的じゃないでしょうか。

僕は高校一年生で、僕の学校の顧問は音楽にアツい人で、やっぱりバンドの個性をグイグイ引き出して下さいます。
やっぱりバンドの個性は指導者にも関わってくるのですね。
  • 2011/11/13 1:17 AM
こんにちは2012年度のコンクールで風雅を指導することになったのですがはじめてやる曲なので
どのように指導すればよろしいでしょうか
  • 西岡健太
  • 2011/12/13 10:04 PM
コメントする








   
この記事のトラックバックURL
トラックバック