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課題曲の中の3つの課題・2013(その1)

(※編注:本記事は櫛田先生のFacebookページに掲載された内容を、加筆・修正したものです。)

 この季節、いずれのバンドも課題曲・自由曲も決まり、本格的にコンクール・モードに突入しているはず。そのため毎日の練習が、些か単調になることがあります。今ひとつ、と云いながらも、何となく曲になっている、と云う思い込みは怖いですね。
 ここはもう一度、真っ白なページを広げて、新しく書き込むつもりで明日を迎えることにすれば、良いのではないでしょうか。
 僕の上げた、それぞれの課題曲の中から3つの演奏表現ポイントを、もう一度見直してはいかがでしょうか。一つひとつのポイントを、しっかり固めることで、より自信に満ちた演奏が得られると思います。


I. 勇者のマズルカ(三澤 慶)

  この曲は、アグレッシブに捉えたとき、メンバーのモチベーションも上がり、バンドは生きてきます。特徴あるリズム・大きな跳躍音程など、ハードルは高いに違い有りませんが、逆にバンドの水準を示すには、格好の課題曲です。


(1)形式をしっかり把握して、その上で、ストーリー性を見出す
  
 前奏・「提示部」主題A・主題B・「中間部」・「再現部」主題B・主題A・コーダ の複合3部形式で作られています。
 提示される勇者の姿は、主題A(A〜C)で、その毅然とした律動感を、主題B(D〜F)では、品格のある優雅さを見せます。中間部(I〜L)は、アダージョ姫との出会いと愛のロマンスが情熱的に語り上げられます。次第に高まる胸の鼓動が、ボレロのリズムに乗って……。この設定は、些か安っぽいかな、とは思いますが、この曲の熱情を乗り切るには、こういった、ストーリー性が必要です。そうでないと、再現部での提示部と異なる表情が創り出せなくなります。再現部(M〜P)は、愛は実り、固く抱き合った、二人に人々の幸せの歓喜が、降り注がれて、ハッピィ・エンドとなるのでしょうが。


(2)スペイン色濃厚な、マズルカを如何に、料理しようか

 マズルカを基調にして、と作曲者がコメントしておられますから、マズルカとして、捉えて欲しいのです。ポーランドの伝統的な民族舞曲が、なぜ、スペインなのでしょうか。エライ先生も、「ウーム」で終わっておられます(バンドジャーナル)。ただ、民俗音楽というものは、人々によって、世代・地域を越えて、伝承されて行くものですから、このようなことがあっても、良いのかも知れません。
 マズルカらしい、21・22、37・38、41・42 小節に見られる、2拍・3拍の表現は、マズルカとしての(舞曲は2小節を1つの単位として捉えます)、強調した表現が必要なのでしょう。舞曲として、55・56、71・72 小節に表れる、ヘミオラも、格好よく流れに乗せなくてはいけません。
 僕は、生でマズルカを踊っている人々を見た事もないし、民俗音楽として、聞いた事も有りません。ショパンの様式化した、ピアノ曲しか知りませんので、「マズルカとは」といった、エラそうなことは、よう云いませんが、YouTubeでの「Polish Mazur」で、民俗音楽・宮廷音楽のマズルカの音と踊りが、沢山見ることの出来るサイトがありました。この大会の映像を、参考にして下さい。


 (3)スタミナ全開、エキサイティング・パフォーマンスを

 この楽曲の最もな特徴の一つは、吹奏楽としてのオーケストレーションが完成されていて、俗にいう「よく鳴ります」でしょう。演奏する側も、かなり興奮します。コンクールという、ミスが命取りになる演奏会では、エキサイティングでありながら、冷静な大人のフォーマンスが必要ですね。
 心身ともにそのスタミナが要求されます。確固たる体力があるのか、自分たちで答えを出しなさい。この曲を選んだのは、君たちなんだ !!

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【ウィンズスコア編集部より】
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