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課題曲の中の3つの課題・2013(その3)

(※編注:本記事は櫛田先生のFacebookページに掲載された内容を、加筆・修正したものです。)

III. 復興への序曲「夢の明日に」(岩井 直溥)

 ミュージカルの序曲か、フィナーレを思わせる、ポップ感覚の楽しい曲です。「夢の明日に」という曲名が、この曲の主題を、大変上手く表していると思います。パート・セクションが、しっかりとした編成を持った、大きな編成のバンド向きの楽曲です。音程・音色ともに、演奏技術のレヴェルの高さが、求められます。簡単なアレンジメントのポップ感覚では、まず処理が出来ませんから、ポップ感覚だからといって、平易に取り組んではいけません。


(1)ポップ感覚の音型の奏法をしっかり把握して、フレーズそのものから、ポップ感覚を表現しよう

 ポップ感覚を表現するには、基調にしたビートに乗った、リズム感あふれる演奏が……、と云われます。確かに、リズム・セクションとベース・ラインの作り出すビートは、その骨格ではありますが、ポップ感覚を持った、フレーズ・音型の演奏法(約束事とも云える)による表現も、大変重要なことです。付点8分音符 + 16分音符 の表現・16分音符 + 8分音符 + 16分音符 のシンコペーションの表現、この2つが基本になります。付点音符が長め・マルカートで、シンコペーョン・ノートは、スタッカートして短く、と云ったことです。また、4分音符→8分音符→8分音符 のフレーズは、4分音符へのアタックは強くテヌートで、8分音符は、スタッカートでといったところでしょう。サウンドは、各楽器の特徴あるサウンドを、クラシックとは反対に、しっかりと前面に出します。


(2)コードのスタイル、テンション・ノートの確かな把握と表現で、完璧なポップ感覚を

 有り難いことに、コンデンスド・スコアに、コード・ネームが付けてありますから、コード進行を把握すること、コードのテンション・ノートを見つけ出すことは、そう難しことではありません。
 7th コードが多いので、そのスタイルとサウンドを、感覚としてしっかり把握していないと、旋律だけの音楽になってしまいます。7th コードの進行を、日常的にトレーニングの中に、組み込んでおく必要があります。例えば、冒頭の2小節目で、出てくる Db major7(9)→ C 7(#9)では、コード・ノートとはどの音で、テンション・ノートはどの音で、だれが演奏しているのか、といったことも理解した上で、練習を進めて行かなくては、ならないと思います。


(3)各部分の表現には、一つのシーンが写し出されたような、鮮明なイメージが欲しいです

 D の Piu mosso から a tempo そして、poco rit. の部分は、どんなシーンを用意しますか。Bb7(b9・13)のコードには、どんなポーズが待っているのでしようか。続く E のA.Sax.のソロは、どんな想いなのでしょうか。こうして見ると、この短い序曲には、このミュージカルの色々なシーンが満載です。

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【ウィンズスコア編集部より】
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コメント
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  • 2015/03/15 8:37 PM
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