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音楽の常識「歌うこと」2

2:終止形(和声法・コード進行法)〜その壱

 さあ、「歌う」ことの続きですよ。何せ、演奏者ちゅうたって、究極は楽器を持った「歌い手」なんやから。「歌う」ことは、まず適確なフレージングからや、ちゅうことは前回に書きました。そして、フレージングは、和声(コード進行)が示してくれるんや、も云いました。

 さてこれからの話。僕たちを取り巻く多くの「調性」の音楽(つまり、長調・短調の枠組みで出来ている音楽)を前提としたもんや、ということをアタマにね。いわゆる「現代音楽」ちゅう、課題曲垢澆燭い法∈邏兵圓旅佑┐人論でやって行くヤツは別にしといてね。

 楽曲は、和音(コード)がつながって、出来ていることは知っているね。これを和声(コード進行)と云うんだけど。ただ和声法と云うたときは、その和音の音の配置まで云うんやけどね。

 ちょっとそれは置いといて、話を続けようか。和音(コード)は、性格というか働き(機能)と云うたらええのか、そんなんを持っとるんです。その機能には、3種類あって、トニック・ドミナント・サブドミナントと呼んでます。仮に、T・D・Sとしとこ。

 Tは、トニックちゅう通り、「安定さす」というか、まあご主人さまや。
 Dはそれに従うというか、Tのスポークスマンというか、官房というか、Tの状態を忠実につたえるんや。D→Tと繋がって、そのフレーズの落としどころが決まるんや。音楽の一番の骨格なんだ!
 Sは、このD→Tに加わって、そのTの状態がどうなんかを、より形容詞的に、副詞的に、「ゆったりと」流れて行く、「真っ赤にぱぁっと」咲いている、「たまらんほどに」好きねんとか。それからまた、一寸した気分転換にも使うんや。帰りに、お茶しょうか、一杯やろか(これはあぶない!)Dになってしまいそうだ。

 このT・D・Sが上手く繋がって、音楽ドラマが進んで行くんだ。その繋がりの最小単位のことを、終止形(カデンツ・カデンツァ・ケーデンス……)と呼んでいるんだ。
T→D→Tとか、T→S→Tとか、T→S→D→Tとか、T→D→S→Tとかなるんやね。

 もうアタマの良い貴方は解ってきたね。そうフレージングはこの最小単位がガイドになるんや。

 ほんな、どの和音(コード)がTで、ドイツがDで、Sはどこに居んねん。こっからは、次回や。こんな音楽書どこにもないぞ。見逃すわけにはいかんやろ。ではまた。

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【ウィンズスコア編集部より】
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音楽の常識「歌うこと」

1:フレージング
秋だ
音楽の秋、読書の秋、食欲の秋、恋の秋…人さまが心身ともに肥えて行く季節なんだね。
夜が長くなることも、色んな意味で蓄えられて行くんだ。
そこでだ、君たちも音楽の力をもう一度注入しなおして、次の季節に備えてみないかね。
今回から、音楽の常識論を書いてみようと思うんだ
 
まずは「歌う」ということ
音楽は「歌う」ことから始まったんだから、「歌う」ということ抜きには考えられへんのんや。

じゃぁ、「歌う」ということはどんなことやね
「そこんとこ、歌え歌エエッ ! 」と真っ赤な顔で、連発するヘボ指揮者にお目にかかることあるよね。「歌う」ということを一寸も説明しんといて、どう「歌う」のかも云わんとね

「歌う」ことの第一歩は、フレージングの徹底でありまーす
フレージングとは、フレーズに区切ることを云うんです。音楽を適切に区切ることや。
つまり文章で云えば、句読点を打つようなものかな。なんや、簡単そうに見えるやろう。
ところがこいつ、そうは一筋縄ではいかへんのやで。

「そんなん感性やがな。」(おめいさんの感性どんなもんやね)
「何回か歌っているうちに解るわ。」(エエかげんにせい)
なんて、ムチャクチャ云うたらいかんこんなこと云うとるさかい、とんだ間違いをやらかしてしまうのんや。フレージングは理論やでぇ

理論、つまり和声の進行(コード進行法)を把握しなくてはいけないのであります
決して4小節とか8小節ずつごと(になることもありますが)とか云った機械的な作業ではないよ。音楽の流れは、和声法にもとづいているんだ。
和声法では「終止形」(この和訳も良くない。終止って終わりのような印象があるから。)と呼ばれる和声の連結の基本があって、それによって音楽のエネルギーが動き廻るんだ
そやから、フレージングもそいつに従って構成して行くことで、音楽が呼吸するんだ。
すでに楽譜にフレージング・スラーが書き込まれているときも、これでしっかり内容が理解できるんや

では、次回はその「終止形」と云うヤツを少し詳しくね。

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